WCAN 2018/06 Webアクセシビリティの学校 2018 in 名古屋


「Webアクセシビリティ」の基本の「キ」をみんなと一緒に楽しく学ぼう!

「Webアクセシビリティ」といえば、2004年6月にWebコンテンツのJIS規格(JIS X 8341-3)が初めて公示されたことにより、『高齢者や障害者を含む全てのユーザーがWebコンテンツを利用できるようにする』という考え方が広く知られるようになりました。

さらに、スマートフォンやタブレットの普及、ウェアラブルデバイスやスマートデバイスの登場などにより、Webにアクセスする際の利用環境は多様化が進んでいます。それに伴い、Webコンテンツを利用するユーザー、ユーザーが使用するデバイスやユーザーエージェント、そして利用する場所や場面も多様化してきています。

そのため、私たちが制作して公開しているWebコンテンツは、いつ、誰が、どこから、どのようにアクセスしてくるか、ますます分からなくなってきています。近年では、単なる高齢者・障害者ユーザーへの対応のみならず、ユーザーのさまざまな利用環境に対応することもふまえたWebコンテンツの品質基準の一つとして、「Webアクセシビリティ」を位置づける考えかたが求められそうです。

一方で、実は海外では、障害を理由とした差別を禁じる法律によって「Webアクセシビリティ」の確保が義務化されている国も少なくありません。日本では、2016年3月22日に「JIS X 8341-3:2016」が公示され、2016年4月1日からは「障害者差別解消法」という新しい法律も施行されています。時代や社会からの要請といった側面からも、アクセシビリティを確保したWebコンテンツの制作がますます求められるようになりそうです。

この講座では、明日からすぐにでも実践できる基本的なポイントについて、分かりやすく解説します。まずは、「Webアクセシビリティ」の基本の「キ」を楽しくしっかりと一緒に学びましょう!

講座内容

Webコンテンツにおけるアクセシビリティ

  • Webコンテンツとは
  • アクセシビリティとは
  • 国内外で進む法律による義務化
  • 海外諸国のWebサイトの動向

Webアクセシビリティ確保の基本の「キ」

  • 全ての基本となるキーワード
  • HTMLにおけるマークアップの基本的な考えかた

アクセシビリティを確保するWeb制作の基本テクニックとチェック方法(初級編)

  • HTMLコーディングの基本ルール
  • セクショニング要素とランドマークroleの使いかた
  • ページタイトルのつけかた
  • 見出しのマークアップ
  • リストのマークアップ
  • 画像の代替テキストの書きかた
  • リンクテキストの注意点
  • 色の使いかた
  • フォーム作成のポイント
  • テーブルのマークアップ
  • キーボードによる操作 今すぐ使える「WAI-ARIA」 など

講師

株式会社インフォアクシア 植木 真 さん

診断・評価、ガイドライン作成、教育・研修、ツール開発などを通じて、主に企業のWebサイトおよびWebアプリケーションのアクセシビリティ確保をコンサルティングしている。 国内外のアクセシビリティ・ガイドライン策定にも従事しており、W3C/WAIのワーキンググループで「WCAG 2.0」や「WCAG 2.1」、財団法人日本規格協会 INSTAC(情報技術標準化研究センター)のワーキンググループで「JIS X 8341-3:2004」および「JIS X 8341-3:2010」の原案作成に参画。現在は、WAIC(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)の委員長で、「JIS X 8341-3:2016」の原案作成委員会でも委員長を務めた。   * サイト診断、ユーザビリティテスト、ガイドライン作成、教育・研修などのサービスを提供 * 日本工業規格「JIS X 8341-3」やW3C勧告「WCAG 2.0」、「WCAG 2.1」など国内外のガイドライン策定に従事 * ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)委員長(2012年10月~現在) * JIS X 8341-3 改正原案(JIS X 8341-3:2016)作成委員会 委員長 及び 分科会 主査(2014年度) * W3C AG (Accessibility Guidelines) ワーキンググループ Invited Expert * 公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の第3回Webグランプリ「Web人賞」を受賞。 * IAAP(International Association of Accessibility Professionals)より「Webアクセシビリティ・プロフェショナル(CPWA)」として認定される。